Gus Kroesen Pull-Over Jacket

 アメリカ海軍(US Navy) に衣類の供給をしていたメーカーとして知られているGus Kroesenのプルオーバージャケット。筆者の知識では、製造年代や、軍に供給する目的で作られたものか民生品なのかなど基本的な事柄ですらよく分からないところが多い。セーラーカラーに紐で留める前立てなど、海軍らしいディテールが見られる。また、他のUS Navyのジャケットにも見られるが、基本的に生地が横使いで使われ、色落ちをすれば縦落ちならぬ横落ちがみられるようになる。

guskroesen_pulloverjacket_前面
襟は大きく開いており、襟元は紐で留めるようになっている。
guskroesen_pulloverjacket_背面
後ろから見ると、はっきりとセーラーカラーと分かると特徴的な襟。後身頃は、シンプルに一枚布になっている。
guskroesen_pulloverjacket_タグの跡

タグ

ブランド名とホノルル、サン・フランシスコ、シアトルの文字の刺繍タグ。商標登録に関する記載がないことから1940年代以前のものかという推測ができるが、これだけでは確たる年代判別はできない。
guskroesen_pulloverjacket_襟

かなり開いた襟と、紐留めが特徴的である。
guskroesen_pulloverjacket_フロントポケット

フロントポケット

ポケットは、左胸と両脇の3個。
guskroesen_pulloverjacket_ポケット裏

ポケット裏

3個のポケットは、すべて裏側に耳の部分が使われている。
guskroesen_pulloverjacket_前立て裏

前立て裏

前立ての部分も裏側は、耳の部分が使われている。
guskroesen_pulloverjacket_袖先裏

袖先裏

袖先の裏の写真。やはり耳の部分が使われている。
guskroesen_pulloverjacket_裾裏

裾裏

同じく耳の部分が使われている。すべて生地を横使いしているために可能な生地の使い方である。
guskroesen_pulloverjacket_生地

生地

ライトオンスの2×1の生地。スラブ感、ネップ感ともに強い。写真にもあるようなはっきりとした織りキズもある。深い藍色で若干黒みがかっている。