1983年にコーンミルズ社が赤耳付きのデニムの製造を止めたころ、501も赤耳の付いていないものに変わっていく。この1本は、1982年と1980年代の赤耳でない501の中でも比較的初期に作られたもので、バータックのカンヌキが黒色の糸で行われていることから「黒カン」と呼ばれている。赤耳付きデニムの製造中止前から、既に耳なし生地での501の製造が始まっていたことが分かる。1970年台後半以降、オープンエンド紡績や革新織機の導入など、糸・織りともに製造の効率化と製品の安定化という形の品質の向上が図られたが、当時の人々は、ヴィンテージデニムブームの到来など思っていもいなかったであろう。
フラッシャー
中心部分が赤耳時代から変更され、ウエストとレングスのサイズの選び方が記載されるようになっている。著作権取得年の記載はないが、1982年11月製のものには1982年の記載がなされるようになる。
表記サイズ | ウエスト |
ヒップ | 前股上 | 後股上 | ワタリ | 股下 | 裾幅 | 総丈 |
W27/L34 | 72 | 96 | 27.5 | 35.5 | 28 | 86.5 | 20 | 110 |