ビッグジョンの第一号ジーンズとして、同社から復刻もされているM1002モデル。復刻版を紹介するホームページでは、これと同型のものは1967年モデルとされており、リーバイスで言えばXXからBIG Eへの移行期と同じ時期に生産されたものということになる。生地は、コーンミルズ社から輸入したものが使われているが、縫製は日本製と表示されていないものの日本で行われたものと思われる。

BigJohn_M1002
大きなフラッシャーと紙パッチ。フラッシャーの"BUY YOUR EXACT SIZE", "GUARANTEED"の表記などリーバイスのフラッシャーなどのデザインの影響が大きいように思われる。
BigJohn_M1002_前面
昔の国産ジーンズのストレートは細身のものも多いが、これは普通の太さのストレートである。
BigJohn_M1002_背面
BigJohn_M1002_紙パッチ

紙パッチ

ロットナンバーとして"2"のスタンプが押されている。"100%COTTON MATERIALS"の下には、"MADE IN U.S.A"と書かれている
BigJohn_M1002_フラッシャー

フラッシャー

大きな"BIG JOHN"のロゴ。また、その右下には、ストアブランドのデニムのタグでもよく見られる"CONE deeptone DENIM"のロゴが入っている。また、紙パッチには"MADE IN U.S.A"の表記があったが、フラッシャーでは"FABRIC MADE IN AMERICA"と書かれており、生地はアメリカ製ということのようである。
BigJohn_M1002_内タグ

内タグ

ウエストベルトにコーンミルズ社製の生地を使ったことを示す布製の内タグが付けられている。当時の日本人の中にコーンミルズ社を知っている人がどれだけいたのかは疑問であるが、少なくとも生地がアメリカ製ということは大きなセールスポイントであったのだろう。
BigJohn_M1002_バックポケット

バックポケット

現在のビッグジョンと同じく一文字のステッチ。なお、ポケットに限らず、ステッチはすべてオレンジステッチが用いられている。
BigJohn_M1002_バックポケット裏

バックポケット裏

当時のリーバイスと同じくバックポケット裏はシングルステッチ。
BigJohn_M1002_タブ

タブ

リーバイスと同じ位置に赤タブが付けられている。面白いのは、"BIG JOHN"ではなく"CONE"の文字が刺繍されていること。当時は、ビッグションというブランドより、アメリカのコーンミルズ(の生地)ということを前に出した方がいいと思われたのだろうか?
BigJohn_M1002_バータック

バータック(バックポケット)

バックポケット裏は、隠しリベットではなくバータックによる補強。
BigJohn_M1002_トップボタン

トップボタン

月桂樹の刻印が入ったトップボタン。銅が用いられているのか青錆が出ているが、磁石も付くので銅メッキの鉄製と思われる。
BigJohn_M1002_ジッパー

ジッパー

タロン社のものが使われている。
BigJohn_M1002_トップボタン裏

トップボタン裏

無刻印で平らなボタン裏
BigJohn_M1002_リベット

リベット

トップボタンと同じく青錆が出ているものの磁石の反応もあり、銅メッキの鉄製と思われる。
BigJohn_M1002_リベット裏

リベット裏

リベット表と同じく銅メッキの鉄製と思われる。
BigJohn_M1002_コインポケット

コインポケット

コインポケットもリーバイスのものと同じような作りである。ポケットの生地は縦使いで、向こう布は横使い。
BigJohn_M1002_コインポケット裏

コインポケット裏

XX期後期のリーバイスと同じくシングルステッチ。右端は耳の部分が使われている。
BigJohn_M1002_アウトシーム・セルビッジ

アウトシーム・セルビッジ

いわゆる片耳で、耳の色は青耳である。裾はチェーンステッチ。
BigJohn_M1002_生地

生地

フラッシャーの情報と合わせると14ozの右綾の生地。当時のリーバイスのものと比べると色味が薄く、青みが強いように見える。

表記サイズ ウエスト
ヒップ 前股上 後股上 ワタリ 股下 裾幅 総丈
W27/L32 72 97 28 36 28 81 21 107