LEVI'S S506XX(506XX大戦モデル)

 第二次世界大戦期に製造されていたリーバイスのファーストタイプジャケットで、ジーンズと同じく物資の節約のため仕様が簡素化され、品番にも"simplified"の"S"が付いた"S506XX"となる。大きな仕様の違いとしては、ポケットのフラップが省略されていることと、フロントボタンの数が一つ少なくなり、4つとなっていることである。1942年頃から大戦モデルに切り替わったと言われているが、終戦後の1946年までは生産されていたようである。

LEVI'SS506XX(WWII)_前面
左胸のポケットにはフラップが付いておらず、フロントボタンの数も4つになっているが、それだけで、506XXとはかなり印象が異なるものになっている
LEVI'SS506XX(WWII)_背面
LEVI'SS506XX(WWII)_-ポケット

ポケット

フラップが省略されたポケット。上端2箇所にリベットが打たれている。
LEVI'SS506XX(WWII)_赤タブ

赤タブ

いわゆる片面タブが付いている。
LEVI'SS506XX(WWII)_フロントボタン

フロントボタン

戦前期の506XXと同じく彫りの深いボタン。
LEVI'SS506XX(WWII)_前立て・フロントボタン裏

前立・フロントボタン裏

前立てには耳の部分が使われている。また、フロントボタンの裏は、ドーム型。なお、ボタンホールはリペアにより補強しており、オリジナルの状態とは異なる。
LEVI'SS506XX(WWII)_シンチバック

シンチバック

506XXと同じく腰にはシンチバックが付く。
LEVI'SS506XX(WWII)_シンチバック

シンチバック

5シンチバックの金具は2本針であるが、こちらのは針受けはツルツルしたものになっている。なお、復刻モノだと、磁石がつかない金具が使われることも多いが、オリジナルだと何らかのメッキがなされた鉄製で磁石が付く。
LEVI'SS506XX(WWII)_リベット

リベット

506XXと同じくフロントポケット、シンチバック、袖にリベットが付けられている。古いものに付けられていることが多いと言われる"o"が小文字のものが付けられている。また、左袖のリベットは無刻印のものである。
LEVI'SS506XX(WWII)_生地

生地

生地の印象は、戦前期の506XXと同じく、色が残る部分では粒落ちが、色が落ちた部分では縦落ちが目立つ。