1962~1967年ごろに製造されたリーバイスデニムジャケットのサードモデル。現代的なデニムジャケットの原点とも言われている。後継モデルの70505との判別が難しいモデルであるが、ここに紹介するものは、紙パッチが大きいこと、身幅に比べ着丈が比較的短いこと、胸ポケットの仕様などから、557と判断して良いと思われる。

LEVI'S557XX_前面
「Gジャン」と聞いて多くの人が思い浮かべるであろうデザインで、他の多くのブランドでも採用されているデザイン。557は、身巾に比べて短い着丈が特徴的で、セカンドまでつづくデニムジャケットのサイズ感も引き継いでいる。
LEVI'S557XX_背面
LEVI'S557XX_パッチ部分

パッチ部分

557ではジーンズと同じ大きさのパッチが、後継モデルの70505では基本的に横長のやや小さいパッチがそれぞれ用いられており、パッチの縫い糸が残っていれば、どちらのモデルであったかおおよその判別ができる。ただし、ごく初期の70505では、557と同じ大きさのパッチが用いられていたようである。
LEVI'S557XX_赤タブ

赤タブ

BIG "E"で、"V"の時の左右のが均等な太さの均等"V"の両面タブが用いられている。
LEVI'S557XX_ポケット

ポケット

五角形のフラップ付きのポケット。
LEVI'S557XX_ポケット(フラップ裏)

ポケット(フラップ裏)

557の初期モデルでは、フラップ裏にライトオンスの生地が用いられているが、ここで紹介するものは他の箇所と同じ生地であるため、557の中でも中期から後期にかけてのものと思われる。なお、フラップを開けた状態でポケットの上端は2本のステッチで縫われ、左右2箇所の黄色のカンヌキで補強されているが、70505になるとステッチの本数が1本になり、カンヌキの色が黒になる。
LEVI'S557XX_トップボタン

トップボタン

507では基本的にシルバーボタンが用いられていたが、557から現行と同じように銅色にメッキされた鉄製ボタンに変更されている。
LEVI'S557XX_アジャスターボタン

前立て・ボタン裏

507XXまでは前立ての裏に耳のついた部分の生地が用いられていたが、557では、耳の部分が用いられていない。ウエストベルト下のステッチは、チェーンステッチになっている。ボタン裏刻印は、"17"。
LEVI'S507XX_前立て・ボタン裏

アジャスターボタン

507XXと同じく両腰にアジャスト用のボタンが付く。写真では分かりにくいが、ベルトは若干先細になっている。
LEVI'S557XX_袖

袖の補強は、507XXではリベットであったが、557ではカンヌキに変更されている。
LEVI'S557XX_生地

生地

507XXまでと異なり防縮生地が使われている。6~7分ぐらいの色残りだが、青々としており、スラブ感が強く、まだネップも目立つ。